またひとり。
大切な人がこの街をあとにした。

あたしが
心を、
少しだけでも許せる人は
そんなに多くない。


その人のことを
あたしはとても尊敬していた。
その人はとても大人だった。
あたしの好きな考え方をする人だった。
それはきっと、
その人とあたしの考え方が似ていたから。

安心していた。
あたしのことを認めてくれる
キャパシティーのある人だって。


多くの人と接してきて
あたしは気づいてしまったんだ。

分かり合えない人っている、と。

あたしがその人を認められないように
きっと
その人もあたしを認められないんだ。

そして
分かり合える人って少ない、と。


だけどね。
もうひとつ
あたしは気づいたことがあるんだ。

自分が大切だと思える人が
遠い場所へ行ってしまったとしても。
もしかすると
もう二度と会えないかもしれなくても。

そう思える人と
大切だと思える人と
出逢えたことに意味があるんだって。

あたしは気づいたんだ。


心の中では
距離なんて関係ない。
時間なんて関係ない。

大切な人との出逢いは、永遠なんだよ。

本当に大切な人は、
決して消えたりしないんだ。

あたしの心に
ずっとずっと残っていくんだ。


会えない寂しさを超えて
出逢えたことに感謝したいと思うんだ。


新しい街で
どうか幸せに暮らしてください。

あなたにとっての幸せが
あなたのもとに届きますように。


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