その瞬間。

2003年1月4日
あたしは
ずっと強くなりたいと願っていました。

ある人と出逢ってから
強くなりたいと願うようになりました。


強い、と言うこと。

何をもって
強い、と言うのでしょう。


自分では決して強い人間ではないと言う彼を
あたしはどうして強い人だと
感じたのでしょう。

きっと、彼は。
何が自分にとって大切で
何が自分にとって不要なのかを知っていたのだと思います。

傍目には。
そのとき楽しければいいって
そんなふうに生きているように見えるかも知れない。
実際にあたしは
彼をそんな人だと思っていました。

だけどね。
本当はそうじゃなくて。
あたしの勝手な解釈だけどね。
彼は流されていない。
決して自分を見失わない。

彼がその瞬間を
どれほど大切にしていたか。
なんとなく過ぎていく時間を
どれほど大切にしていたか。

彼が手にしていたのは、
流れに任せた「楽しさ」なんかじゃなく。
その瞬間を輝こうとし、
実際に彼が動いて手にした「楽しさ」だと
あたしは思います。


彼を強い人だと感じたのは。

寂しさを知っている人だと感じたから。


本当は、
あたしは何も知らない。

彼のことを、
あたしは何も知らない。

この先も
それは変わらない。


だけど。
あたしも彼のように
強い人になりたいと真剣に願うんだ。


コメント