単純なこと。

2003年6月14日
何も考えずに
何かをすること。

そんな単純なことが
あたしにとってはとても難しいことでした。


飲み会の席で初めて会った男の子。

初めて行った「クラブ」と言う場所。

耳元で声を張り上げないと
相手に言いたいことが伝わらないから。
あたしはそこで言葉を、
言葉で気持ちを伝えることを放棄した。


踊ることなんてできないって思ってた。

自分の壁を超えられないと思ってた。

これでもかってくらいたくさんの人がいて。
耳と身体の中に入ってくる大音量の音楽で。

混乱。

だけど。
彼の腕の中で
どこか懐かしい場所を感じて。
その時だけでも、
あたし自身の居場所をみつけることができたから。
とてもとても安心していた。

彼のリズムに任せて、
あたしは踊っていたんだ。

あたしは初めて。
何も考えずに
何かをすることができたんだ。


「レゲエ」と言う音楽は
男と女の音楽だって聞いた。

また行こうって言われたら
少し考えてしまうけど。
新鮮な体験でした。

彼に抱かれて踊るなら
それも悪くないかなって思います。

強引に、
手を引かれたら
あたしはその手を振り払えないだろうなって、
思います。


いつも気を張って。
いつも地に足つけて。
かたくなに自分を守っていた気がします。

だけど。
本当はそんなことを望んでいたわけじゃない。

わかってたから。

とても、痛かった。


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